花の浮島・礼文 香深漁業協同組合
礼文-浜だより 北の味 オンラインショップ 海鮮処かふか 交通情報
ある漁師の一日
ある漁師の一日 午前1時、目覚まし時計が鳴る。
前日8時に寝床についたノリスケさんは窓を開け海の様子を伺う。
「ナンボかあればいいなぁ」小さくつぶやく。
あまりいい凪ではなかったが、仲間と連絡を取り合い、出漁することにした。

入港は午前9時30分、ちょっと前までは無線で組合に連絡を入れて自宅に入港時間を知らせていたが、最近は携帯電話で直接連絡を取り合っている。
「父さんナンボあるー?」
毎朝組合職員が水揚げのあんばい(数量)を見に来る。
「まぐねえ…」ちょっと不機嫌そうに答えるノリスケさん。
1週間前に刺したタラ網が気掛かりで、シケ気味の海を無理して出漁した割には不漁だったようである。
「昼前には終るべや」
組合職員はこれ以上話すのをやめにした。
タラは、オスは発泡スチロール、メスは木箱での出荷。この日はオス3箱、メス8箱のホントの不漁であった。

ノリスケさんはこの日早々と網はらいを切り上げ、家に帰った。破れた網を修繕するためである、漁師は魚を出荷すれば終りという訳にはいかない、常に次の漁の準備をしている。一見気ままな自由業に見えて、実に厳しい自己管理をしているのである。家族を養うため、明日大漁するため、毎日毎日黙々と仕事をこなすのである。

ノリスケさんちの晩ゴハンは午後5時。そう、漁師の晩ゴハンは早いのである。ノリスケさんはこの後オフロに入り、6時57分からのNHKの天気予報を見なくてはならない!ノリスケさん曰く、「天気予報はやっぱりNHKだな…」との言。 明日の予報を聞いた後、仲間に電話することを、ノリスケさんちでは定時連絡と呼んでいる。お相手はユキノブさんである。
ノリスケ
ノリスケ 「ユキノブ、ナンボあったのよ?」
(どのくらいの漁だったの?)
ユキノブ
ユキノブ 「ん〜 ロールで30ばり」
(発泡スチロールに入れたやつで30ヶ程かな?)
ノリスケ
ノリスケ 「ほ〜ぉ あったでば」
(意外と多い水揚げだったジャン)
ユキノブ
ユキノブ 「したけど、傷みおおくてだめだ」
(でもさ、傷んだ魚が多くてやってらんないヨネ)
ノリスケ
ノリスケ 「俺だっけ、ロールで3つで!」
(それでもいいジャン、俺なんか発泡で3つだよ!)
「猫の餌にもたりねぇじゃ」
(飼い猫の餌代にもならないよ・・・)
ユキノブ
ユキノブ 「そんなに飼うからよォ」
(15匹も飼うからだろ!)
ノリスケ
ノリスケ 「明日はだめだな」
(明日はシケで漁に出れないね)
ユキノブ
ユキノブ 「猫と遊んでれ・・・」
(猫とあそんでればいいジャン)
こんな感じです。

明日はシケと決め付けて、夜更かしするつもりであったが、疲れもあって8時に寝ることにした。「この次はもうちょっと沖に網を刺してみよう・・・。」大漁の夢でもみながら、おやすみなさいノリスケさん。

今日も一日ご苦労様でした・・・。